自民“もう1つの裏金スキーム” 茂木幹事長、棚橋元国家公安委員長「1.3億円」使途不明金の悪辣

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宮越元沖縄北方相は6000万円

 さらに、同じスキームに手を染めていたのが、自民党宮腰光寛・元沖縄北方相(21年に政界引退)だ。やはり、宮腰氏が代表を務めていた資金管理団体と政党支部から、記載義務が緩い「宮腰光寛後援会」にカネを移動。11~16年で使途不明金が計約6000万円に上ることが判明している。

 こうした脱法的なやり口は、政治資金の収支の状況を国民に明らかにすることを目的とした政治資金規正法の趣旨に明確に反している。使途が不明な以上、裏金を疑われても仕方がない。

 裏金事件の端緒を開いた神戸学院大教授の上脇博之氏はこう言う。

「茂木、棚橋両氏の後援会と資金管理団体は、事務所の住所と会計責任者、事務担当者がそれぞれ全て一致しています。そのため、後援会と資金管理団体は実質的に同一と見るのが妥当です。同一の団体ならば、資金管理団体から後援会にわざわざ寄付する必要はないはず。意図的に資金管理団体から後援会に資金を流し、使途を隠す目的があったとしか思えません。後援会にも資金管理団体や政党支部と同等な記載義務を課すべきでしょう」

 茂木氏は茂木派会長で棚橋氏は麻生派所属。宮腰氏は岸田派に所属していた。派閥に関係なく、多くの自民党議員が同様のスキームに手を染めていてもおかしくない。本当に、手を替え品を替えである。

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