著者のコラム一覧
真保紀一郎経済ジャーナリスト

ロイヤルHD(下)かつての主力“外食事業”の売り上げ比率は半分以下

公開日: 更新日:

 ブランド力を高めるために、徹底的にロイホを磨き上げた。しばらくは新店舗を出さずに、既存店の改修やメニュー開発に予算を投入。それにより居心地のよい店舗と、オニオングラタンスープやアンガス牛ステーキなど、専門店に負けないメニューが出来上がった。

 しかしそれだけでは成長できない。そこでコントラクト事業とホテル事業に力を入れた。コントラクト事業とは、空港ターミナルや高速道路のサービスエリアなどでの飲食サービスのことだ。

 成長領域は順調に拡大していき、菊地氏が社長に就任した当時は8割だった外食事業の比率が、今では半分以下になっている。

 誤算だったのは、「すべて人流に伴うビジネスだった」(菊地氏)ことだ。20年からのコロナ禍で人の動きは完全にストップ。飲食や旅行の市場が消滅した。そのためロイヤルHDの業績も劇的に悪化、20年12月期、21年12月期と2期連続で赤字を計上した。その結果、財務が大幅に悪化、50%あった自己資本比率は20%にまで低下した。

 そこで総合商社・双日の資本を受け入れることとし、21年3月に第三者割当で100億円、新株予約権で78億円を調達した。今では双日はロイヤルHD株の19.9%を持つ筆頭株主だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ

  2. 2

    フジテレビ「第三者委員会報告」に中居正広氏は戦々恐々か…相手女性との“同意の有無”は?

  3. 3

    大阪万博開幕まで2週間、パビリオン未完成で“見切り発車”へ…現場作業員が「絶対間に合わない」と断言

  4. 4

    兵庫県・斎藤元彦知事を追い詰めるTBS「報道特集」本気ジャーナリズムの真骨頂

  5. 5

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  1. 6

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 7

    冬ドラマを彩った女優たち…広瀬すず「別格の美しさ」、吉岡里帆「ほほ笑みの女優」、小芝風花「ジャポニズム女優」

  3. 8

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  4. 9

    やなせたかし氏が「アンパンマン」で残した“遺産400億円”の行方

  5. 10

    別居から4年…宮沢りえが離婚発表「新たな気持ちで前進」