著者のコラム一覧
有森隆経済ジャーナリスト

早稲田大学文学部卒。30年間全国紙で経済記者を務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的な取材・執筆活動を続けている。著書は「企業舎弟闇の抗争」(講談社+α文庫)、「ネットバブル」「日本企業モラルハザード史」(以上、文春新書)、「住友銀行暗黒史」「日産独裁経営と権力抗争の末路」(以上、さくら舎)、「プロ経営者の時代」(千倉書房)など多数。

ニデック(下)カリスマ経営者が自動車メーカーのEVシフトを読み違えて大きく躓いた

公開日: 更新日:

 永守重信グローバルグループ代表の現状を一言で言うなら、カリスマ経営者が自動車メーカーのEV(電気自動車)シフトを読み違えて大きくつまずいたということだろう。

 1月24日に2024年3月期の第3四半期決算(国際会計基準)を発表。これに併せて24年3月期通期の売上高を2兆3000億円(前期比2.5%増)と従来計画比1000億円上方修正する一方、営業利益は同400億円減の1800億円(同80.1%増)、純利益は同300億円減の1350億円(同3倍増)に下方修正した。2年ぶりに最高益を更新することもなくなった。

 EV向けの電動駆動部品「イーアクスル」事業が振るわず、450億円の構造改革費用を計上することが利益を下方修正した原因だ。中国のEV市場の価格競争が激化し、同社が主力とする高性能品では採算を取ることが難しく、同事業は赤字が続いている。

 第3四半期での下方修正は2年連続だ。ちょうど1年前に23年3月期の業績見通しを営業利益で1000億円、当期利益で1050億円下方修正した。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • ビジネスのアクセスランキング

  1. 1

    フジテレビは株主総会に戦々恐々…宿敵ホリエモンら“くせ者”が日枝久氏ら経営陣に退陣要求も?

  2. 2

    ロピア(上)カトパンの夫が社長就任後に急成長 イトーヨーカ堂の7店舗を手に入れる

  3. 3

    トランプ政権もう不協和音?イーロン・マスク氏「ソフトバンクはカネがない」と78兆円AI投資に疑義の本音

  4. 4

    「私はTikTokが好きだ」…米トランプ大統領が一転、売却期限を90日間延長した理由と先行き

  5. 5

    大王製紙 井川意高元会長(1)106億円をカジノで溶かした超秀才の少年時代

  1. 6

    ジャック製菓 中野幹社長(1)就職内定を辞退して家業を継いだ3代目 ラーメン菓子「ヤッター!めん」が大人気

  2. 7

    auじぶん銀行 田中健二社長(4)とにかく顧客目線 2024年に顧客満足度「ネット銀行部門」で1位に

  3. 8

    auじぶん銀行 田中健二社長(1)氷河期にプロミスに入社 電話営業でも効率を考えた

  4. 9

    ネット通販で「確実にポチらせる」極意とは? 広告業界で“レスポンスの魔術師”と呼ばれた男が指南

  5. 10

    王将フードサービス(上)黒幕とされる人物は関与を否定「王将元社長とは友好的な関係だった」

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松本人志は「女性トラブル」で中居正広の相談に乗るも…電撃引退にショック隠しきれず復帰に悪影響

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    べた褒めしたベッツが知らない、佐々木朗希"裏の顔”…自己中ぶりにロッテの先輩右腕がブチ切れの過去!

  4. 4

    フジテレビ労組80人から500人に爆増で労働環境改善なるか? 井上清華アナは23年10月に体調不良で7日連続欠席の激務

  5. 5

    ついに不動産バブル終焉か…「住宅ローン」金利上昇で中古マンションの価格下落が始まる

  1. 6

    露木茂アナウンス部長は言い放った「ブスは採りません」…美人ばかり集めたフジテレビの盛者必衰

  2. 7

    中居正広「華麗なる女性遍歴」とその裏にあるTV局との蜜月…ネットには「ジャニーさんの亡霊」の声も

  3. 8

    和田アキ子戦々恐々…カンニング竹山が「ご意見番」下剋上

  4. 9

    紀香&愛之助に生島ヒロシが助言 夫婦円満の秘訣は下半身

  5. 10

    フジテレビにジャニーズの呪縛…フジ・メディアHD金光修社長の元妻は旧ジャニーズ取締役というズブズブの関係