豊田章男トヨタ会長の取締役再任案に米助言会社2社が「NO」…6.18株主総会に注目集まる
今年はISSも反対に加わった形。ISSは海外の機関投資家を中心に一定の影響力があるという。実際、キヤノンの昨年の株主総会で、ISSが御手洗富士夫会長兼社長CEOの取締役再任に反対を推奨。御手洗氏への賛成率が50.59%と、再任に必要な過半数ギリギリになったことで経済界に衝撃が走った。キヤノンの取締役選任案が5人全員男性だったことが、ISSの「反対推奨」理由とみられ、その後、キヤノンは女性の社外取締役候補を発表。今年3月の総会で選任された。
「豊田章男会長については、残念ながら、助言会社の指摘が的を射ている。個人株主がどう判断するか。反対票がどのくらいの比率になるのか注目されます。最近は安定株主も穏当なアクティビストに変わっていて、企業を良くするためにはモノを言う姿勢に変わってきています」(金融ジャーナリスト・森岡英樹氏)
トヨタの2024年3月期決算は、営業利益が前期比96%増の5兆3529億円だった。日本企業初の5兆円突破でウハウハなのに、豊田会長は心中穏やかではないだろう。