PayPayが国内初の参入だが…デジタル給与払い普及への壁はまだまだ高い
スマホ決済大手のPayPayは、厚労省から必要な指定を受けたとして、年内にもすべてのユーザーを対象に、給与をスマホ決済アプリに振り込む「PayPay給与受取」サービスを始めると発表した。デジタル給与払いに対応するのは国内では初めて。
また、これに合わせて、ソフトバンクやLINEヤフーなどソフトバンクグループの10社は、希望する従業員に9月分の給与からPayPayアカウントへの支払いを始める。PayPayアカウントで受け取れる給与の上限は20万円で、超えた場合はあらかじめ指定した銀行口座などに送金される仕組みだ。
だが、PayPayによるサービス開始で、すぐさまデジタル給与払いが社会に広がっていくのかは不透明だ。
「PayPayとほぼ同時に申請している楽天Edy、auペイメント、決済サービス『コインプラス』を手掛けるリクルートMUFGビジネスは昨年4月に申請をしているのにまだ認可が下りていない」(メガバンク幹部)ためだ。
事実上、1年超たなざらし状態となっている。ネックとなっているのは各種の規制と、他ならない金融の正常化だ。