著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

ルーズベルトと蒋介石に隙間風が吹いたカイロ会談

公開日: 更新日:
1943年、カイロでルーズベルト米大統領(左2)、チャーチル英首相(その右)と会談する蒋介石・台湾総統(左)と宋美齢夫人(C)共同通信社

 蒋介石は中国にあって抗日戦争の指揮を執っていたため、外国に出るということがほとんどなかった。その彼が1943年11月に、ルーズベルトとチャーチルとの3者会談を呼びかけられ、エジプトのカイロに赴いた。ルーズベルトやチャーチルとは電報、書簡などでは何度もやりとりをしていたが、実際に…

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