ロシア軍がキーウに最大規模のドローン攻撃 プーチンが仕掛けたウクライナ首都潰しの狙い
一体、何が狙いなのか──。ロシア軍が25日、ウクライナの首都キーウに侵攻開始後で最大規模のドローン攻撃を仕掛けた。キーウでは同日未明から6時間以上にわたって空襲警報が鳴り響いたという。
ウクライナ空軍は、主にキーウを狙って発射された75機のドローン(イラン製)のうち74機を撃墜。ドローンの破片が落下して幼稚園で火災が発生するなど、11歳の子どもを含む5人が負傷した。
ロシアが、このタイミングでキーウに過去最大規模の攻撃をした理由は何なのか。筑波大名誉教授の中村逸郎氏(ロシア政治)がこう解説する。
「キーウに住む知人によれば、寒さと食糧不足によって赤ん坊が次々に命を落としているといいます。攻撃が未明に集中しているため、迎撃しても爆音や閃光のせいでロクに寝られず、地下の避難所に逃げ込んでも人が殺到していて休めないそうです。ロシア軍は住民をジワジワと追い詰めつつ、さらに寒さが厳しくなるタイミングで、インフラ施設などを狙ったのでしょう。キーウの知人は、『ロシア軍による攻撃は、かつて旧ソ連によって引き起こされたホロドモール(大飢饉)を彷彿とさせる』と嘆いていました」