岸田首相“深謀遠慮”人事は裏目必至 派閥No.2林芳正氏「官房長官」起用で内閣“乗っ取り”も
「なぜ林さんなのか」──。永田町では疑問の声が上がっている。
裏金に揺れる安倍派所属の松野官房長官の後任に14日、林芳正前外相が就任したことに、首をかしげる議員は少なくない。
「岸田首相は、会長を務めていた宏池会のナンバー2で『将来の総理』に意欲を示す林さんを脅威に感じている。9月の内閣改造で外相ポストから外した理由も、林さんの台頭を恐れたからだそう。警戒感は相当なものです」(政治部記者)
そんな林氏を内閣の要である官房長官に起用せざるを得なかったのには、それなりの事情がある。
「もともと、無派閥の浜田靖一前防衛相に官房長官就任を打診しましたが、『荷が重い』との理由で固辞されました。“泥舟”に乗りたくなかったともみられている。仕方なく、出身派閥の宏池会から林さんを選ぶしかなかったようです」(永田町関係者)