安倍派は実際の収入と報告書記載分「資料2種類」作成か 東京地検は議員らに聴取要請
自民党の最大派閥「清和政策研究会」(安倍派)が政治資金パーティー収入の一部を裏金化していたとされる問題で、同派側が、実際の収入額が書かれた資料とは別に、政治資金収支報告書に記載する金額を記した資料も作成していたとみられることが14日、分かった。東京地検特捜部が、同派議員に対する任意の事情聴取の要請を始めたことも判明した。
特捜部は、議員らの認識や資金の使途などについて確認するとともに、近く政治資金規正法違反容疑で同派などへの強制捜査に乗り出すもようだ。
関係者によると、安倍派では、派閥のパーティー券販売について所属議員の当選回数や役職などによってノルマが設けられ、超過分は議員側にキックバックする運用が行われてきた。ノルマ超過分は派閥や議員側の収支報告書に支出、収入として記載せず、裏金化していた疑いが持たれている。
同派の事務担当者が所属議員ごとの販売額をまとめた一覧表を作成。これとは別に、収支報告書に記載する金額を記した資料も作成し、それらを基に事務総長に報告していたとみられる。