西村前経産相が「裏金スキーム」継続主導か…事務総長時にキックバック中止の方針撤回で決着
裏金スキームの継続を主導したのは、この人だったのか。自民党派閥のパーティー裏金事件で、安倍派が一昨年夏にキックバックする慣例の継続を決めた際、当時の派閥事務総長だった西村康稔前経産相が主導した可能性が浮上した。産経新聞が6日、1面トップで報じた。
安倍派では2022年5月の派閥パーティーに先立ち、安倍晋三元首相の意向で同年春ごろ、販売ノルマ超過分のキックバック中止を通達。同年7月、安倍氏の死去後に安倍派幹部らは8月中旬ごろにかけて再び協議し、一転してキックバック中止の方針を撤回した。
この間、西村前経産相は派閥の実務を仕切る事務総長を務め、同年8月10日の内閣改造で経産相として入閣。事務総長は同月25日、高木毅前国対委員長に交代した。産経の記事によると、高木前国対委員長は幹部の協議に参加しておらず、事務総長就任時点でキックバック継続の方針は決着していたという。
裏金捜査は、安倍派の会計責任者と派閥幹部との共謀の有無が最大の焦点。東京地検特捜部は西村前経産相の認識について慎重に調べているもようだ。