特捜“次の標的”に森喜朗元首相…「裏帳簿」に安倍派5人衆がひれ伏したドンの名はあるか
アノ人にも捜査の手が及ぶのか。
東京地検特捜部の捜査が拡大の一途をたどる自民党派閥パーティーの裏金事件。最大派閥・安倍派の幹部が次々と任意聴取を受ける中、永田町の関心は「次の標的」に向かっている。ズバリ安倍派のドン、森元首相のことである。
パー券収入をキックバックする裏金スキームは、森元首相が派閥会長だった2000年代初頭から常態化。安倍派内でも「森さんから全て始まった」と言われるゆえんだ。
「特捜部も立件にあたり、事件の背景捜査として安倍派の裏金づくりが、いつ頃から始まったのかを確定する必要がある。当時の事情を知る森氏が、任意聴取の対象となる可能性は十分にあり得ます」(元東京地検検事の落合洋司弁護士)
■東京五輪汚職で「捕り逃がした」との思いも
検察と森元首相には“遺恨”がある。昨年発覚した東京五輪汚職事件に関連して、特捜部は組織委員会会長だった森元首相に複数回、任意聴取を重ねたが、立件には至らなかった。
「東京地検次席検事として五輪汚職事件の陣頭指揮にあたったのは現在、裏金捜査を事実上、取り仕切る最高検の森本宏刑事部長です。今も続く五輪汚職の公判では、検察側が読み上げる調書などに森氏の名前がしょっちゅう出てくる。『捕り逃した』との忸怩たる思いがにじみ出ているかのようです」(司法関係者)