先が思いやられる石破外交…トランプ大統領就任前には訪米せず、会談先送りの吉凶
■どちらに転んでも…
2月以降の訪米で再調整ということだが、就任直後のトランプ氏が日本に構っていられるのかどうか。石破首相にしても、少数与党のため来年度予算案の成立に苦慮するのは必至で訪米するチャンスがあるのかどうか。そうなると、5月の大型連休か、下手したら6月のG7サミットまで会えない可能性もある。やっぱり就任前に会う方がよかったのか。
「会わないと『トランプ氏は昭恵氏とは会ったのに』と保守派や野党から批判される。会ったとしても、日米地位協定見直しの話を出せなかったり、高い注文を付けられたりとトランプペースになったら批判される。どちらに転んでも石破さんにはマイナスでしょう」(山田惠資氏)
国際ジャーナリストの春名幹男氏もこう言う。
「石破首相は何事にも慎重ですから、トランプ氏に積極的には会いたくないのでしょうね。もちろん、早い訪米が必ずしも成功するわけではない。いま訪米しても、トランプ氏が喜ぶような土産もない。一方、トランプ氏も記者に質問されたので『会ってもいいよ』と答えただけで本心はよくわからない。ただ、トランプ氏のことですから、1月中旬なら可能と伝えたのに来なかった、とへそを曲げる可能性はある」
石破の対米外交……先が思いやられる。