「MAGA教皇」の誕生を熱望? フランシスコ教皇の死で米国では保守カトリックが台頭
バンス副大統領は2019年にカトリックに改宗し、オルド・アモリス(愛の秩序)という中世の神学に深く傾倒している。特に政権の移民強制送還の根拠としてこの教義を用い、「オルド・アモリスでは、自分の子供に対する道徳的義務は、何千キロも離れたところの赤の他人に対するそれよりも優先されるべき」と主張している。
■下院議員が「ついに悪魔が敗北した」と投稿し物議
ところがこれに対しフランシスコ教皇は「オルド・アモリスは、秩序ある合法的な移民政策を妨げるものではない」と、バンス副大統領に反論するかのような考えを示している。
教皇の没後、こうした保守派の勢いとともに、フランシスコ教皇への批判の大波が押し寄せている。トランプ大統領はじめ各国首脳がお悔やみのメッセージを送る中、MAGA派の急先鋒で過激な発言や行動で知られるマージョリー・テイラー・グリーン下院議員は、「ついに悪魔が敗北した」とSNSに投稿し物議を醸した。これは極端な例だが、革新的なのはもうたくさん。次の教皇にはトランプのような人になってほしいという、「MAGA教皇」を待ち望む声も、保守派の中では高まっている。