専門家も不安視する阪神・藤浪の「インステップ修正」

公開日: 更新日:

「将来のためとはいえ、彼本来の良さが失われてしまうんじゃないか」

 今オフの秋季キャンプで投球フォームの修正に取り組む阪神藤浪晋太郎(19)に報道陣からこんな声が囁かれている。

 藤浪は今季、高卒新人で10勝(6敗)を挙げる活躍を見せたものの、投球時に左足を三塁側方向に踏み出す癖がある。この投げ方だと、左打者への内角球(右打者への外角球)がシュート回転しやすいうえ、必要以上に体をひねることによるリスクもある。

 首脳陣は今秋キャンプからフォーム修正に着手。三塁側に踏み出す左足をホームプレート側に着地させるよう指導しているのだが、当の本人は「投げる感覚が(以前のフォームと)全然違う」と、新フォームに戸惑いを感じている。

 本当にこの「インステップ投法」は害ばかりなのか。プロや大学で豊富な指導経験がある評論家の高橋善正氏に聞くと、「私が阪神のコーチなら、無理して投球フォームを変えることはしない」と言ってこう続ける。

「インステップは体を強くひねるため負担が大きいことは事実ですが、藤浪はそのフォームで今季2ケタ勝利を挙げた。高卒新人で10勝できる投手なんて何人もいません。2、3年、二軍でやって芽が出ない投手ならフォームにメスを入れることも理解できるが、彼はそういう投手ではない。どうしても修正したいのであれば、今の投げ方のまま直球がシュート回転しないような練習をさせるべき。その方が本人も納得がいくはずです」

 裏目に出ないか、ファンは心配だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動