釜本氏が日本代表の課題指摘「南米、ラテン欧州勢とどう戦うか」
「よくやった」。そう素直に言っていいだろう。
強豪オランダ相手に引き分け、続くベルギー戦は見事な逆転勝利を飾った。選手たちは、本当によく頑張ってくれた。
ただし――。FIFAランク5位のベルギーに勝ったからといって「世界で通用する」と思ったら大間違いだからね。
欧州勢の中で空中戦の強さ、スピード、強靭なフィジカルを武器とする国は、ボクが現役の頃から「やりやすい」相手だった。彼らはサイドから効果的なクロスを入れるとあっけなくほころびを見せることがある。ベルギー戦で柿谷、本田、岡崎が決めたのは、いずれも同じような形からだった。
<「個の対決」になると後手に回る>
日本代表は、W杯本大会でベスト8以上の成績を狙っている。そうなると問題なのは「個人技に秀でた選手の多い」南米勢、ラテン系の欧州勢に対してどう戦って勝ち点を得るか、なんだ。
日本は「個の対決」に持ち込まれると後手に回ってしまう。その具体的な対策が必要となる。W杯で勝ち上がるには練習方法を工夫するとか、選手自身がトレーニング方法を変えるとか、月並みな言い方だけど努力の積み重ねが必要になる。