日本代表の“苦手”がギッシリ…W杯「C組のライバル」を徹底分析
■ファルカオより怖いロドリゲス
南米予選では、アルゼンチンに次ぐ2位でブラジル行きの切符を手にしたコロンビア。98年仏国大会以来のW杯出場というブランクもあり、日本では過小評価される傾向にあるが、欧州サッカー界では「隠れ優勝候補」との呼び声も高く、日本にとって難敵中の難敵だ。
11月にベルギーで行われたベルギーとコロンビアとのテストマッチを現地取材したサッカージャーナリスト・六川亨氏も、「8月に日本はホームでウルグアイに2―4と完敗している。コロンビアはウルグアイと同じタイプ。日本がてこずるのは目に見えている」と、こう続ける。
「コロンビア守備陣は、自陣でリトリートしながらまずは専守防衛。日本の攻撃陣はボールをつなぎながら、相手ペナルティーエリア付近まで“やすやすと”進入できるでしょう。しかし、コロンビアにしてみれぱ、こうした展開は、“日本に攻めさせている”だけ。おびき寄せてボールを奪った瞬間、一気呵成(かせい)のカウンターで日本ゴールに迫っていく。1トップのFWファルカオは両足、頭のどこからでもゴールを決められる万能ストライカーです。ベルギー戦でも活躍した左FWロドリゲスの能力も高い。左サイドからドリブルで持ち込み、オフサイドポジションにいる僚友FWムリエルをおとりに使ってベルギー守備陣を幻惑。DFラインの背後を突いたファルカオにラストパスを通し、見事な先制ゴールをお膳立てしました。日本にとってロドリゲスこそ、最警戒すべき選手です」
「1位通過」どころか、終わってみたら「3戦全敗」でブラジルから早々と帰国――。十分にあり得る。日本代表の現状を冷静に分析すれば、楽観論なんて生まれるはずがないのだ。