猪瀬失脚で着々…森元首相が企む東京五輪組織委“支配”
森喜朗元首相の高笑いが聞こえるようだ。
東京都の猪瀬知事が19日午前に辞任会見。「5000万円裏金疑惑」にフタをして都知事のポストをブン投げた。これで完全に2020年の東京五輪とは絶縁。本人は「都知事で経験、勉強したことを外部から恩返ししたい」などと未練たらしく言っていたが、もはや誰にも相手にされなくなった。
そこで今後の五輪準備で発言力を増すのが森元首相だ。
「もともと東京五輪は2016年開催を目指し、森が体協会長(05年4月~11年3月)のときに、石原都知事(当時)と一緒になって推し進めたもの。言い出しっぺみたいなものです。代々木公園や国立競技場周辺一帯の再開発も視野に入れ、いろいろとシミュレーションをしていた。当然、利権もからんでくる。結局、リオに負けて20年に目標を変えて招致に成功した」(アマチュアスポーツ担当記者)
■JOCに腹心送り込む
石原都知事がそのままやっていれば森の発言力は確保されただろうが、猪瀬都知事になって一変した。猪瀬は安倍首相が東京五輪の組織委員長に森の名前を出すと、「(組織委員長人事は)首相がやるものではない。都とJOCでやる」と露骨に反発。それだけでなく、先月8日には突然こう言い出した。