コントロール向上は「利き目に眼帯」で投げてみる
■成瀬の制球力の秘密
前回は投手が速い球を投げるにはどうしたらいいかを述べたが、大事なのは、やはりコントロール。これも永遠のテーマだ。
まずは投球フォームを固めること。注意点は体が上下左右に暴れないようにする。リリースポイントを一定に保つなどがある。
効果的な練習法は集中力を高めるための「ボール当て」。ホームベースの角にボールを置き、そこを狙う。制球力に定評がある成瀬善久(ロッテ)は100球中10球は命中させた。何だ、たった1割かと思うかもしれないが、並の投手なら1、2球当たればいい方だ。
成瀬のコントロールの秘密は「手首」にある。投手では珍しく、ある程度固定して投げる。押し出しているようにも見えるほど。通常はリストを利かせて投げないと球威は出ない。成瀬には最初からスピードは捨てさせた。狙ったところへいかに確率よく投げ込めるかを高校時代から追求した。
利き目に眼帯を着けて投球してみるのもいい。遠近感がなくなるため、目でターゲットを捉えるのではなく、体でリリースポイントを覚えることができるのだ。