コントロール向上は「利き目に眼帯」で投げてみる
入学時はノーコンだった松坂大輔(メッツとマイナー契約)は投げる際、体が開いてしまう悪いクセがあった。腕の振りが速いので、直すのではなく、いっそのこと左肩を早く回して投げようと発想を転換。バランスが取れて体が暴れなくなり、飛躍的に制球力がアップした。
コントロールが悪いからと誰彼構わずサイドスローに転向させ、甲子園などでも横手の投手ばかりという時期があった。確かに上から投げるよりコントロールしやすい。ただ、向き不向きがある。
高めの直球がピュッと伸びるか。空振りか飛球にできるかが見極めのポイント。巨人の斎藤(現投手コーチ)は高校時代は上手投げだったが、プロでサイドスローに転向し、大投手になった。ホップする球の質や体の使い方などを見抜いたプロのコーチの眼力だろう。
■高校野球も「動く球」の波
現在はサイドスローが少なくなった。イチロー(ヤンキース)や松井秀喜の影響で左打者が激増。横手や下手投げは左打者からは球が見やすいからだ。これからは左のサイドやアンダースローが増えるのではないか。