浅田真央の“最強参謀” ロシアでの絶大な存在感と影響力
■ロシアでは知らない人はいない
今回の浅田はどうか。佐藤信夫コーチ(72)はオーサーほどの戦略家ではないだけに、今季フリープログラムの振り付けを担当したあのオバちゃん、タチアナ・タラソワ(66)の存在が大きい。
タラソワの父はソ連時代、アイスホッケーの代表チームを9度の世界王者に導いた英雄アナトリー・タラソフ。11年に他界した旦那(ウラジミール・クライネフ)は著名な音楽家だ。この2人に加え、「タラソワを知らないロシア人はいない」といわれている。
今回、浅田がフリーで滑るのは「ピアノ協奏曲第2番」。ロシアが生んだ偉大な作曲家ラフマニノフの名曲だ。タラソワはロシア出身の作曲家の曲を使うのがお決まり。ソチ五輪で浅田が滑る姿を念頭に置いて提供したものだ。ラフマニノフの曲をタラソワの振り付けで滑れば、ロシア代表の2人(リプニツカヤとソトニコワ)と同等の地元応援団がつくに違いない。大歓声はジャッジの心を必ずや動かすはずだ。
ちなみに今回のキムのコーチは韓国人、振付師は前回大会と同じウィルソンだ。