達観? ゴジラ松井フィーバーに平然の原監督に周囲も感心
今回、臨時コーチという立場の松井は、現場を気づかい、前面に出たくない意向がある。が、マスコミがそっとしておいてはくれない。巨人のキャンプは間違いなく松井中心に回っている。
フツーの感覚なら、面白いわけがないのが原監督だ。周囲は早期の松井監督誕生を望み、自分の後釜がキャンプで最も注目を集めている。ヘソを曲げてもおかしくない状況なのに、しかし、原監督にはそういう雰囲気が一切ない。以前から「復帰は自然な流れ」などと歓迎する発言を繰り返し、今回も「垣根は設けないで自由にやってもらいたい」と背中を後押し。連日、松井についてのコメントも楽しそうに発している。
原監督はこの日のシートノックで、昨季三塁でゴールデングラブ賞を獲得した村田を二塁に入れた。「臨機応変というか危機管理」と意図を説明し、「小さな概念にとらわれていたら足をすくわれるから」と続けた。
原監督にとって「ポスト原」の存在は、「小さな概念」なのかもしれない。あるいは開き直っているのか、達観しているのか、度量が大きいのか。
一身に注目を浴びるゴジラ同様、いや、それ以上に泰然自若とする原監督が、周囲から妙に感心されている。