客離れ心配な阪神 「掛布1軍」の“特効薬”使えない理由
チームがパッとしない上に、チケットも売れない。チーム内からは、「こうなったら二軍にいる掛布DC(GM付育成&打撃コーディネーター)を一軍に引き上げるしか、起爆剤はないんとちゃうか」という嘆き節すら聞こえてくる。
■最後の大物が失敗すれば…
1988年に33歳の若さで現役を引退した掛布氏は、現役時代の飲酒運転や実質経営する会社が約4億円の負債を抱え事実上倒産した金銭トラブルが嫌われ、「阪神最後の大物」といわれながら指導者になれなかった。
オフ、同じ千葉県出身で掛布氏と親しい中村GMが乗り出し、DCに就任させた。関西のスポーツ紙が連日、掛布DCのキャンプでの動きを伝えたのは、それだけファンの注目度が高いとの計算からだ。
掛布DCには阪神の若手指導の他に評論家としての仕事もある。ある古手の阪神OBは「球団から、打撃コーチとして一軍ベンチに入って欲しいと言われたら、掛布は二つ返事で引き受けるでしょう。でも、中村GMがそれを許さない」と言って、こう続ける。