奪三振に欲が…楽天・則本のスタミナ奪うマー君の“残像”
「昨年の田中は確かにすごかった。強烈なイメージとして残っているのは分かるんだが……」
こういって楽天関係者が表情を曇らせているのが、2年目の則本(23)のことだ。
昨季は15勝をマークして新人王。今季はヤンキースに移籍した田中将大に代わるエースとして重責を担うが、その田中のおかげで自らの投球を失いつつあるというのだ。
「則本のよさはスライダーやスプリットを駆使してバットの芯を外すこと。内野ゴロを打たさせ、長い回を投げるのが持ち味。ところが、昨季の田中がスプリットでバッタバッタと三振を奪った映像が脳裏に焼きついたからか、今年の則本は『三振欲』が出ている。内野ゴロを打たせるより三振を狙っているので球数が増える傾向にあるのです」(チーム関係者)
■「ギアチェンジ」は不発
昨年の田中は28試合で27先発。212回を投げて奪三振は183。それでもスプリットや剛速球で三振を取りにいったのは得点圏に走者がいる時だ。
走者なしの場面では、制球を重視して内野ゴロを打たせるなど、工夫しながら長いイニングを投げていた。