プロ4年目で初勝利 楽天・福山「投げる代走要員」返上へ
「同級生だけど神様の田中くん(現ヤンキース)が、(右翼の田中の看板を指し)あそこから見ているので恥ずかしい投球は出来ないと思って投げています」
北島三郎によく似た顔をほころばせ、お立ち台でこう言ってファンを笑わせたのは、楽天の福山博之(25)。6日のソフトバンク戦で八回に登板。打者3人を9球でピシャリと抑えると、直後に銀次のタイムリーでチームが勝ち越し。プロ4年目にして、初勝利を手にした。
2010年のドラフト6位で大阪商業大から横浜(現DeNA)に入団。その風貌から「ハマのサブ」と呼ばれていた。
もっとも肝心の本業ではサッパリ。MAX150キロの直球を生かせず、2年目の12年オフには「野手転向しなければ戦力外」と通告された。というのも、福山は50メートル6秒1という俊足だったからだ。それでも投手一本でやりたい福山はこれを拒否。戦力外になったところを楽天に拾われた。
昨季は中継ぎとして22試合に登板。先発がアクシデントで降板した後のロングリリーフなど、チームの苦しい場面を何度も救った。