逆転許し、右翼・木村は離脱危機…西武の踏んだり蹴ったり
その瞬間、西武ドームが悲鳴に包まれた。
2点リードの九回2死満塁の場面で、巨人・村田のどん詰まりの打球は二遊間後方へフラフラと上がった。二塁手の浅村がキャッチしたと思いきや、ポテンヒットにするまいとフルスピードで走ってきた右翼手の木村と衝突。その衝撃で浅村のグラブからボールがこぼれる間に、塁上の走者3人がホームイン。打ち取ったはずの打球が、まさかの3点タイムリーとなってしまった。
さらに倒れた木村が起き上がれず、ベンチの首脳陣は顔面蒼白。交錯した時に足を痛めたらしく、木村は担架に乗せられベンチ裏に消えた。奈良原内野守備走塁コーチが言う。
「あれはどちらも責められない。浅村は打球を見ながら追いかけていたから木村の姿は見えなかっただろうし、声だってあの歓声の中じゃ聞こえないよ。木村のケガ? じん帯は大丈夫そうだけど、とりあえず22日の朝、病院に行かせる」
木村は右翼のレギュラーだけに、登録抹消となれば戦力ダウンは免れない。勝利が目前で手のひらからこぼれ落ち、さらに木村まで離脱となれば、まさに泣きっ面に蜂。天国から地獄だ。