本田圭佑「虚像と実像」(2)小学生が監督のスネを蹴飛ばした

公開日: 更新日:

 小学4年。兄・弘幸が入学した摂津第二中のサッカー部に連日通うようになった本田に大きな壁が待ち受けていた。

 今でこそ身長182センチ、体重76キロの恵まれた体格だが、当時は同学年の中でも小柄な方だった。体格差を補うため、日本代表のチームメート、香川真司(マンチェスター・ユナイテッドFW)のように動き回ってボールに絡むプレースタイルも模索したが、そこは負けん気の強いサッカー小僧。ひとつのスタイルに納得するはずがなかった。

「どうしたら大きい相手を抜けるようになるんやろ」
 この口癖が、いつしか「ボールはオレのもの」という執着心に変わった。

 摂津第二中サッカー部顧問だった田中章博(62)は言う。
「常に圭佑は相手を突破することしか考えなかった。<サッカーにはいろいろな快感がある。相手を抜き去る快感もあるけれど、相手が寄せてくる直前にパッと味方にパスを出すのも気持ちのエエもんだよ>と何度も話をした。でも、圭佑はチームプレーでゲームに勝つことよりも、相手を突破する快感を追い求めたんやろうな。ずっと1対1の勝負にこだわったからね」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇