ダル球宴初登板 1回3人斬りで「サイ・ヤング賞」へ弾み
昨季はア・リーグの最終候補3人に残りながら2位落選。あと一歩のところで「リーグ・ナンバーワン投手」の称号を逃しただけに「今年は取りたい」と思うのは当然。同賞の評価基準のひとつである200奪三振を3年連続でクリアするのはほぼ確実だし、今季、特にこだわっているのが登板回数とか。少ない投球数で長いイニングを投げるため、何より投げるのが大好きな変化球を極力封印。できるだけストレートの割合を増やし、早いカウントで勝負している。1イニングでも多く投げることが、評価につながると考えているらしい。
そんな思いがこの日の投球に表れた。
1人目プイグには初球から4球、ストレートを続けた。3人目のゴールドシュミットへの初球ストレートは151キロをマークした。ファウルで粘られて変化球も投げたものの、あくまでもストレートにこだわった。
前半戦は田中の後塵を拝した。田中のいない球宴で弾みをつけて、一気にサイ・ヤング賞取りへ。今回の球宴はダルにとって、ステップアップの重要な舞台になった。
レッドソックスの上原浩治(39)は2点リードの六回2死三塁のピンチに登板。メソラコ(レッズ)をフォークで空振り三振に打ち取った。球宴初出場の上原にとっても収穫の一日だった。