セドン攻略法を“耳打ち” セ・リーグに広がる「巨人包囲網」
セ・リーグでは毎年のように「巨人包囲網」という言葉がどこからか聞こえてくる。
抱える戦力は巨人がダントツ。だからこそ他の5球団は巨人戦にエースをぶつけ、本命を引きずり降ろす。理にかなった戦い方とはいえ、それが実現したためしはない。エースをぶつけても、巨大戦力の前にはじき返されてしまう。エース抜きで他球団相手に取りこぼそうものなら、CS進出の望みまでなくなる。それゆえ昨年の広島のように最初から巨人戦は捨て、エースを他球団にぶつけてCS狙いという戦い方が主流になった。「巨人包囲網」はもはや死語と化したと思ったら、それが今年は例年と違う雲行きになってきた。
■セドン攻略法
例えば8日の対中日戦だ。
試合前まで4連敗中だった巨人の先発は、一軍に昇格したばかりのクリス・セドン(30)。今季は6試合で2勝3敗、防御率4.63。約3カ月ぶりの一軍マウンドという左腕だった。
これまで広島、DeNA、ヤクルトが、それぞれ2試合ずつセドンと対戦。中日との対戦は初めてだった。変則左腕だけに初対戦のチームはてこずる傾向があった。3球団はいずれも2度目の対戦で黒星をつけた。セ・リーグ某球団のスコアラーがこう言った。