来季続投へ 阪神・和田監督が上層部に評価されているワケ
「タイガースは複雑な組織。人気球団だけに、本社のエラいさんとか古手ОBとか在阪マスコミとかさまざまな人たちの多種多様な思惑が錯綜する。現場トップの監督は、そういった連中ともうまくやっていかなければならないのです」と、さる電鉄関係者がこう解説する。
■タイガースの最大派閥に所属
「野村、星野、岡田といったアクの強い人は、いわば劇薬です。フロントも含めた組織にメスを入れ、ドラスチックな改革を求めるから、チームも変わる。強くなるかもしれませんけど、あくまで一時的です。組織自体をそっくり丸ごと入れ替えるわけにはいかないので、結局、急激な改革を望まない人たちに足を引っ張られてしまう。それでは本当の意味での改革はできないと、少なくともいまの上層部は判断したのでしょう。過去に阪神で最も長く監督を務めたのは現GMの中村勝広です。当時の久万オーナーは中村監督をスカタン呼ばわりしながら『調整能力に長けている』と言った。ややこしいタイガースで5年半も現場トップの座にいられたのは中村監督が敵をつくらないからです」
そこへいくと和田監督は、当時の中村監督のような「スカタン」ではない。