G戦今季初勝利も…マエケンと広島野手陣に“微妙な距離”
広島の前田健太(25)がやっと本領を発揮した。8回を115球、2安打、1四球、7三振を奪う無失点投球。今季巨人戦初勝利を挙げた。
完璧だった。五回まで許した走者は四球の1人のみ。無安打無得点の期待が膨らみ始めた六回、片岡の左中間への飛球を左翼のロサリオと中堅の丸がお見合いし、不運な二塁打となったものの、エースらしい投球で、ここまで0勝3敗だった巨人戦で意地を見せた。
ここのところ、前田が投げる試合は援護が少ない。ポロポロとエラーも出る。なぜか集中力を欠いたプレーが続出すると関係者は心配していた。
球宴後、この試合の前までの登板8試合の援護は1試合平均で3・13点。前回の中日戦は前田が投げている間は援護点が0だった。打てないだけでなく、守備も後半戦だけで、自身も含め5失策。この日も外野手のお見合いでノーヒットノーランの大記録がパーになった。さる球団関係者がこう言う。
「マエケンが援護してもらえないのは、来年はメジャーだとみんなが思っているからでしょう。来季に向けて体力を温存しているのではないかと、うがった見方もあるほど。ある選手は『どうせいなくなっちゃうなら、勝ちまくって、もっとチームを引っ張って欲しい』と漏らしていたことがある。今年は故障で離脱していることもあって、野手の目は結構冷たい。これと、援護の少なさや失策が出ることが無関係な気がしないんです」