左脇腹痛で登板回避 マエケンの「メジャー評価」50億円減
「昨シーズンまでの内容や成績であれば、メジャーは入札金と年俸合わせて総額90億~100億円くらいの評価をしたと思います。ダルビッシュや岩隈の活躍で日本人投手の価値は上がり、その日本で田中に次ぐナンバー2だったわけですから。ただ、これだけ頻繁にケガをするとなると、評価が暴落する可能性もありますね」
こう言うのはメジャーに詳しいスポーツライターの友成那智氏。「評価が暴落する」とは10日、左脇腹の張りのため12日の先発を回避することが決まった広島の前田健太(26)のことだ。
山内投手コーチは11日の状態次第で、選手登録を抹消する可能性も示唆した。
前田は今季ここまで2回、故障している。4月12日と20日に右腕の上腕三頭筋を痛め、2回目は登録を抹消した。
前出の友成氏がこう言った。
「メジャーは投手の利き腕の故障を極端に嫌います。いい例が岩隈。マリナーズに移籍した11年オフ、右肩の故障で2カ月ほど戦列を離れたことがネックになり、条件は年俸150万ドル(約1億5000万円)の1年契約に過ぎなかった。前年は入札金だけで1910万ドル(約19億1000万円)でしたから、かなりのマイナスです。前田はスライダーが評価されている投手だけに、投げる時にひねりを加える右腕の故障は大きなダメージになる。今オフはFA市場に有力な先発が少ないこと、田中が日本人投手の評価をさらに上げたことを考慮しても、去年までの評価の半額まで下がるケースも出てくるかもしれません」