自ら決断強調も…楽天星野監督は「解任」これだけの理由
「星野監督は徐々に勇退へと外堀が埋められていったと思う。自身が信頼する佐藤義則投手コーチが監督代行に就任するも、成績不振で大久保二軍監督へ代行監督を交代した時も、その前に断行されたコーチの入れ替えも、すべて星野監督へは事後報告だった。安部井本部長も『相談というか報告』と認めている。これには星野監督も不満を漏らしていました」
■星野監督への最大限の配慮
ただ、楽天には星野監督を簡単には切れない事情があった。三木谷オーナーは星野監督を招聘する際、星野監督の後ろ盾であるトヨタ自動車の奥田碩相談役に頭を下げているからだ。
「その落としどころが、フロントでのポストを用意することだった」と、ある事情通がこう言う。
「財テクや投資にも積極的な星野監督としては、もし任期途中に自分から辞めれば食い扶持がなくなる。一方で三木谷オーナーは、星野監督に最大限の配慮をする必要があるし、野村克也元監督が09年に退団した時にフロント批判をぶちまけたトラウマもある。『辞任』なら世間から批判を浴びることもなく、またポストを用意して年俸を支払えば星野監督も身を引きやすい。今後は、阪神時代のようにシニアディレクター的な立場でフロント入りするか、野村克也元監督を、退任後、3年総額3億円で名誉監督に据えたように、名誉職に就任させるとみられています」
今回は上手に“着地”できたということだ。