そう、決して今季の巨人は強くなかった。原監督は貧打を理由にまるでオモチャで遊ぶように打線をコロコロと替え、選手を困惑させて、それが打線の不調に拍車をかけた。巨人OBの重鎮・広岡達朗氏は日刊ゲンダイ本紙で「今年の巨人に優勝する資格なし」と喝破したほどだ。
原監督は優勝インタビューで「得点力という意味では、巨人80年の歴史の中でも褒められたチームではなかった」と振り返り、「ただし団結力と守備力に関しては80年でも一番です」と続けた。
が、本当の勝因は、選手の調子が上がらず、ベンチワークにも問題が大ありだったそんな巨人を倒せなかった、阪神を筆頭とする他球団の弱さである。