国内レースはジリ貧 日本マラソン選手の主戦場は海外になる
2日(日本時間3日)のニューヨークシティー・マラソンは、日本の有力ランナー2人が揃って惨敗に終わった。
順天堂大時代に箱根駅伝で活躍し、「元祖山の神」の異名を持つ今井正人(30)が2時間14分36秒で7位。川内優輝(27)が2時間16分41秒で11位。優勝はウィルソン・キプサング(32=ケニア)の2時間10分54秒だった。
レースを数多くこなす川内はともかく、今井がこのレースに参戦したのは、16年リオ五輪出場に向け海外勢にもまれてレベルアップを図るためだという。五輪の選考レースは世界選手権を除き、男女とも国内の3レースが対象だ。海外の主要レースに出場して好結果を残しても五輪出場権は得られないものの、今後は今井のように積極的に国外に飛び出す選手が増えそうだ。
■スポンサー離れ、外国人選手もソッポ
何しろ、日本の主要レースはスポンサー離れもあり、海外の有力選手の参戦が年々、減少するなどジリ貧状態だ。先日も横浜国際女子マラソンが、財政難を理由に今年11月16日のレースを最後に終了することが明らかになったばかり。日本の男女マラソンの長引く低迷で、国内レースへの注目度は下がる一方だ。今後も消えていく大会が出てきてもおかしくはない。陸上関係者の間では、「陸連も海外レースを選考レースに加えることに前向きだし、結局国内で残るのは東京マラソンだけ」とまことしやかにささやかれている。