ポスティング容認まで…阪神はオリ金子争奪戦で“唯々諾々”
■藤川には最後までポスティング許さず
そんな選手に、阪神は「土下座交渉」までしている。かつて、藤川(現レンジャーズ)が毎年のようにポスティングでのメジャー移籍を直訴したが、球団は拒否。結局、藤川が海外FA権を行使してカブスに移籍したのは12年オフだった。当時すでに32歳と、全盛期を過ぎていた。それを簡単に金子に許すとなれば、ファンはもちろん、阪神の選手だって、ふざけるな! だろう。
阪神OBの福間納氏が言う。
「確かに金子が1年でポスティングを、という可能性はあります。それでも阪神は来年が球団創設80周年。だから何が何でも優勝したい。今オフは補強がうまくいっていないだけに切羽詰まっている。そこに金子の去就が決まらないものだから『いくらつぎ込んでもいい』ということでしょう。まあ、昔の巨人みたいなものですね。初めは阪神の選手も金子ばかり特別扱いでは当然面白くないはず。でも、一緒に練習すれば『この人は本物だ』となる。最初は反感を持っていても、そんな気持ちはすぐに忘れますよ」
もちろん、不甲斐ない投球をするようなら逆効果。選手の不満は一気に爆発しかねない。
海外FA権の行使を決めた鳥谷にもメジャーか残留かで天秤にかけられながら、「無期限で待つ」(南球団社長)と唯々諾々の阪神。これで金子にフラれ、鳥谷にも出て行かれたら世間の笑いものだ。