またも進路口にせず…オリ金子が「残留」をもったいぶる理由
「結論」はやはり持ち越しだった。
オリックスから国内FA宣言した金子千尋(31)が8日、都内ホテルで行われた「プロ野球最優秀バッテリー賞」の授賞式に出席。授賞式では選考委員の一人である有藤通世氏(現評論家)から、「オリックスを出たいのなら、(チームを)優勝させてから出て行ってほしい」と残留を要請され、思わず苦笑い。その後の囲み取材でも、「来季オリックスを優勝させてから(移籍)?」という質問に、「それ(質問)に『そうです』って言ったら、(新聞で)残留って書かれるので。そういうことはコメントしないようにしています」とピシャリ。最後まで自らの進路を口にすることはなかった。
右ヒジのクリーニング手術から1週間以上が経過。球団側に手術費用を負担してもらったばかりか、その後のリハビリ態勢も整えてもらっているため、残留が基本線といわれる。にもかかわらず、本人が決断を先延ばししているのは「球団への不信感」がある。
もともと金子が国内FA権を行使した理由は金銭面。投手2冠に輝いたことで今季年俸2億円から大幅アップを期待していたにもかかわらず、当初の球団の提示額が3億円程度だったからといわれる。それがメジャー移籍をちらつかせたり国内FA権を行使するや、条件が大幅に見直され、最終的に球団が年俸ベースで5億円に及ぶ札束を積んできた。金子にとっては思惑通りの半面、「なぜ最初からその金額を提示してくれなかったのか。買い叩くつもりだったのか」という不信感が芽生えてきたというわけだ。
球団側から年俸額の情報がマスコミに漏れまくっていることや、恩着せがましく手術のサポートを強調する球団の姿勢にも不満を抱いているともいう。
決断はいつになるのやら。