打撃は超高校級も…巨人ドラ1岡本の“笑えない”サード守備
「強襲デビュー!」とスポーツ紙は書いたが、本人に笑顔はなかった。
12日の二軍紅白戦に「6番・三塁」で先発出場したドラフト1位・岡本和真(18=智弁学園高)の初実戦は安打、四球、空振り三振という結果。二回の初打席で放った投手強襲安打も会心の当たりではなかったとあって、本人は「ただのピッチャーゴロ。ヒットと思ってません」と仏頂面で繰り返した。
ただ、高校通算73本塁打の打撃は、首脳陣の評価がすこぶる高い。パワーと柔らかさを兼ね備えたスイングは、あまたのタイトルホルダーを育てた指導者歴34年目の内田二軍打撃コーチが、「私が携わった選手の中で一番かも。彼を育てられなければという責任感で緊張しているくらい」と言うほど。第1クールに視察したOBの松井秀喜からも、「バットが内からしなるように出て、安定してボールを捉えている」と絶賛された。
■外野転向も厳しい理由は?
問題は守備である。高校3年時は主に一塁手。入団前から三塁守備を不安視する声はあった。この日の実戦でそれが露呈した。唯一の守備機会となったフライをなんと落球。その後の特守では、三塁線の打球にダイビングした瞬間、「(足が)つった~!」と悶絶し、そのまま“リタイア”となってしまった。「高校時代は守備はそんなに意識していなかったので」と言うから、時間がかかりそうなのだ。