「制球アーティスト」と米で絶賛 岩隈久志は年俸20億円へ
サイ・ヤング賞右腕ヘルナンデスと並ぶ抜群の安定感は、他球団の監督や米メディアから高く評価されている。
野球専門誌「ベースボール・アメリカ」の監督投票では「最も制球力がある投手」で2位にランクされた。昨季の与四球はわずか21個。160イニング以上を投げたア、ナ両リーグの投手ではツインズのヒューズ(16与四球)に次ぐ少なさだ。制球力を示す指標である「K/BB」(奪三振÷与四球)は7.33(3.5以上で一流投手といわれる)でメジャー3位。8日付全国紙「USA TODAY」は岩隈を「コントロール・アーティスト」として取り上げ、ヘルナンデスとともにマリナーズ投手陣を牽引すると予想している。
■打線の援護次第では今季20勝も
昨季のチーム総得点はリーグ12位の634。貧打に泣かされただけに、オフは昨年の本塁打王(40本)クルーズ(34=前オリオールズ)を獲得するなど打線の底上げを図った。昨季15勝9敗だった岩隈にとって、目標に掲げる20勝は決して不可能な数字ではない。
昨年は腰の疲労から9月に失速(月間防御率7.61)。このオフは下半身と体幹の強化に励むなど、トレーニングを順調にこなしている。昨季の反省を踏まえて弱点克服に努めたのは、これまで以上に結果にこだわりたい事情があるからだろう。