阪神戦で2安打2打点 ヤクルト大引は「杉村道場」で打撃覚醒
「大引は(通算で)2割5分の打者じゃない。本塁打も増えるはずだよ」
こう言うのはヤクルトの杉村チーフ打撃コーチ。日本ハムからFA移籍した大引啓次(30)が、19日の阪神戦で本塁打を含む3打数2安打2打点。プロ8年で通算打率は.254、27本塁打。遊撃の堅守がウリだった男がバットで見せた。
第1クール。大引は“杉村道場”の門を叩いた。
「打撃には3つのポイントがある。タイミング、打つポイント、バットの軌道。その中でバットの軌道が少し波を打つ感じだった。軌道がスムーズになって、球を呼び込んで逆方向に打てれば安打の確率は高くなる」(杉村打撃コーチ)
連日、杉村コーチとともに特打やティーでフォーム修正に励んでいる。「開幕まで粘り強く続けていきたい」と話す大引は、1打席目では右前打。特訓の成果が徐々に表れつつある。
ミレッジが右肩の手術明けで完調に至っておらず、バレンティンは来日すらしていない。両助っ人に過度の期待ができない中で、下位を任される大引がどこまで成績を伸ばせるか。打線のカギを握っている。