江夏・大野“W豊”が絶賛 阪神左腕・島本をセの007が警戒
阪神5年目左腕の島本浩也(22)の評価がやけに高い。
昨秋キャンプで阪神の臨時コーチを務めた大野豊氏が「体は小さいけど投げっぷりがいい」と絶賛すれば、今春キャンプで臨時コーチを務めた江夏豊氏も「決して恵まれた体じゃないのに、いいボールを投げている」と評価。島本ひとりにだけグラブをプレゼントした。
昨オフに育成契約から支配下登録。給料は支配下選手でチーム最低年俸となる420万円の格安左腕は、15日のDeNA戦でも0回3分の2を無失点。これでキャンプからの対外試合で10試合連続無失点と好調を維持している。チームは中継ぎ左腕が不足しており、すでに開幕一軍も決定的。“レジェンド”たちの賛辞は決してお世辞ではなかったということだろう。
ライバル球団の007が言う。
「左のワンポイントという位置づけになる。昨年から速球のスピードが5キロ以上増えて、勢いが出てきた。シュートも覚えたし、公式戦では左打者の内角をガンガン突けるかどうか。オープン戦はここまで、打者が早打ちする傾向もあり、内を厳しく突いて打ち取ったケースがあまり多くなかった。公式戦は左の強打者相手に投げる場面も多くなるでしょう。そこで臆することなく攻めの投球をしてくるようなら、厄介な投手になる」
セには阿部(巨人)、筒香(DeNA)、雄平(ヤクルト)、丸(広島)ら左の好打者が多い。待遇も練習環境も恵まれた阪神の若手は「温室育ち」が多いといわれるが、底辺から這い上がり、「育成の星」になれるか。まもなく始まるシーズンで真価が問われる。