監督の意に反し故障者続出の巨人 OBが指摘する意外な原因
別のOBが言う。
「12年目ともなると、監督に権力が集中する。周囲のコーチが顔色をうかがうようになり、そのうち意見するコーチが誰もいなくなる。昨季、原監督が組んだ113通りもの猫の目打線に、ナインは辟易しながら戦っていたのが実情。昨季あたりからベンチと選手間に温度差があると指摘する声は確かにある。ナインが『なにくそ』とならないのはなぜか。それこそ原監督自身が危惧していた『組織の硬直化』ですよ」
しかも、だ。白石オーナー以下の球団幹部が松井秀喜や高橋由を「次期監督候補」と公言している。冷静に考えれば、これは異常である。こうなると、選手は次の監督が誰になるのか、頭の中が『今』より『先』に行く。松井が宮崎キャンプを視察すれば、「松井さんは監督をやるんですか? やらないんですか?」と興味津々。「松井さんがやらないなら、由伸さん? 川相さん(ヘッドコーチ)もあるかも」とあちこちで話題になっているのだ。原監督は今年いっぱい――。ナインがそう思えば、現指揮官の求心力は落ちて当然。これが選手の痛い痒いにつながっているという指摘もチーム内にはあるのだ。