世陸マラソン代表今井正人が語る 「アフリカ勢との戦い方」
――先日、実業団陸連が今後のマラソンで日本記録を更新したら選手に1億円を支給することを決めた。どう思いますか?
「もちろんモチベーションにはなりますが、現時点の目標は8月の世界陸上でいい走りをし、来年のリオ五輪につなげたい思いが強いです」
――今井さんの自己ベスト(2時間7分39秒)から考えれば、あと83秒縮めれば1億円です。
「やってやれないことはないので取りたいですね(笑い)。そのタイムを出すためにはレースでいろいろな条件が整わないと。当然、暑いより涼しい方がタイムは出やすいですし。僕の場合、タイムはいい勝負をした中でついてくるものと考えています。速いペースでいい勝負をして最後勝ったらタイムが出ていたというか。この前の(7分台だった)東京マラソンもそうでしたから」
――目標の20年東京五輪は30代中盤での挑戦となる。不安はありませんか?
「年齢のことは考えていません。大事なのは、これからは一年一年、レース一本一本が勝負だと思ってやることです。その積み重ねが5年後に生きてくるはずなので。年齢に合った最大限の取り組みを工夫しながらやる必要もあります。5年先の35歳、36歳の肉体と精神的な部分に合ったものを見極めてやっていかないと。そういう意味ではサッカーの三浦知良さんの考え方って参考になります。三浦さんのように一年一年というモチベーションでいられれば、僕も長い競技人生が送れるはずです」