世陸マラソン代表今井正人が語る 「アフリカ勢との戦い方」
――マラソン選手にとってどちらがいいのでしょうか?
「それは人それぞれでしょう。僕はレース勘を養う川内君のようなやり方もありかなとは思います」
――最後に、11年の東日本大震災で、福島県南相馬市にあった実家が津波で半壊した。4年経った今、故郷・福島への思いは?
「震災で失ったものが多すぎたのですが、選手としては皆さんに支えられ、背中を押してもらっている思いが以前より感じやすくなりました。僕が走ることで県民の皆さんを支えたりとか、勇気づけられるとは思っていません。それでも、結果的に僕の走りが福島の人のためになればいいな、と。震災を通じて、余計に福島への思いが強くなりましたから。そういう気持ちを持ってこれからも走っていきたいです」
▽いまい・まさと 1984年4月2日、福島県南相馬市(元・小高町)生まれ。順天堂大1年から箱根駅伝に出場。2年からは山登りの5区で3年連続区間新。「山の神」と呼ばれる。07年にトヨタ自動車九州入社。08年から本格的にマラソンを始め、15年2月の東京マラソンでは日本歴代6位の2時間7分39秒をマーク(全体7位)。今夏の世界陸上日本代表に初選出された。身長169センチ、体重55キロ。