メジャーで争奪戦か “問題児”グリエル抱える数々のハンディ
いきなり3割、30本、100打点で昨年の新人王を獲得したアブレイユ(28=ホワイトソックス)、新人から3年連続20本塁打のセスペデス(29=タイガース)はいずれも26歳、球宴にも出場したプイグ(24=ドジャース)は21歳で海を渡った。国際大会の経験も浅いうちから、アメリカンドリームを夢見て命懸けで亡命した連中がほとんどだ。メジャーで大金を稼いでも、亡命を手引きしたメキシコのマフィアたちに山ほど搾取されるから、結果を出さなきゃ、それこそ生きていけない。ハングリー精神は旺盛だし、若いがゆえの適応力もある。
そこへいくとグリエルは実績ナンバーワンのスター選手。国内でそれなりの地位はもちろん、青田買いされているとすれば、すでに実入りもあってお腹いっぱい。おまけに食べ物の好き嫌いも激しいうえに、飛行機に乗るのが嫌だと公言する札付きの問題児でもある。
すでに30歳。異国の地で何が何でも身を立てようという気概もハングリー精神もなく、これから新たな社会や文化に馴染むには若手と比べてハンディがある。
仮にツバを付けているのがウワサのヤンキースだとすれば、焼きが回ったというしかない。