マー君DL 右腕炎症の原因は「右肘の可能性高い」と専門家指摘
「肘を痛めた経験のある投手が患部をかばうことで、別の箇所を痛めるというケースは決して珍くはありません。そして、実は肘の故障が手首痛の誘因となる場合が非常に多いのです。本人に自覚や痛みがなくとも、知らず知らずに肘をかばったり、それによって微妙にでもフォームが変わったりすることで、手首や前腕部などに負担がかかって、違和感や痛みを覚えるようになります。今回のケースとは逆ですが、レッドソックス時代の11年に右肘のトミー・ジョン手術を受けた松坂大輔投手も、その故障を誘発したのはその2年前に痛めた股関節の故障でしょう。一つの異常が別の異常の誘因となるので、田中投手も今後、右肘の故障再発はもちろん、そのほかの故障にも神経を使っていかなければいけないと思います」
■予見されていた再びの長期離脱
こんな話もある。代理人関係者が「右手首を痛めたとわかり、ヤンキースのフロントは『やっぱり……』と嘆息したと思います」とこう続ける。
「ヤンキースがタナカを獲得する前のことです。結果的に7年161億円という破格の条件を提示するにあたって、ヤンキースは何年も前から担当者を日本に派遣して詳細にタナカのことを調査した。そうして作成したスカウティングリポートの中には、こんな記述があったと聞いている。それは、【投球のメカニックに懸念材料があるとすれば、右手首の使い方。今のままのフォームでは、2年以内に右手首を痛める可能性がある】というものです。手首に関してはそもそも不安視されていたのです」