フランシスコ連日ミスで3連敗 巨人の「守備軽視」にOB苦言
■チーム一番の武器が今や弱点に
確かに今年の巨人は守れない。6日現在のチーム失策数は中日の25に次ぐ24でリーグワースト2位。昨季は同71で最少だった。原監督はリーグ優勝を決めた際、「得点力は(巨人の)80年の歴史の中で褒められたものではなかった。ただし、接戦を勝ち取る力、守りに関しては80年の中で一番強いチームだった」と勝因に挙げた「武器」が、今年は「弱点」になっているのである。
中村氏が指摘するように、原監督の打撃偏重主義が一因だ。リーグワースト2位のチーム打率.257に泣いた昨季の教訓から、昨秋から超高速マシンの打撃練習を課すなど、オフから貧打解消に躍起になっていた。その結果、「今年は守りより打てってことでしょ」と漏らす選手もいたほどだ。
4月21日の広島戦で一軍昇格させたアンダーソンをいきなり「左翼」で起用したのもそうだ。昨年10月に左ヒジを手術し、二軍戦ではDHでの出場が続いたが、一軍昇格させた原監督は、ほぼぶっつけ本番で左翼を守らせた。打てばいいという考えが、チームの守備意識の低下、失策数に如実に表れている。