両チーム思惑一致 ヤンキース田中に「ドジャース移籍」急浮上
■右肘の状態を今も危惧するヤンキースフロント
ヤンキースにとっても計算の立つ選手との交換なら悪い話ではない。
フロントや現場首脳陣は、田中が手術をしない限り完全復活はないとみている。キャッシュマンGMは7回3安打1失点だった3日のマリナーズ戦を受けて、「期待を大きく上回った。(これからは)5日に1度、生産性のある投球をしてもらいたい。健康ならばいい投球ができる」とコメントした。「ならば」と仮定形なのは、田中の右肘靱帯部分断裂をいまも危惧しているからだろう。
田中本人はしかし、昨年から手術に消極的といわれる。この“溝”が今後、大きくならないとも限らない。前出の代理人関係者がこう言った。
「田中はヤンキースと7年契約を結んでいるけれど、再来年の17年シーズン終了後、田中の方から契約の見直しを要求できる条項が含まれているのです。田中にトレード拒否権はありますが、そのときに例えばいま以上のとてつもない金額が争点になるとか、モメない保証はどこにもありませんからね」
メジャーのトレード期限は7月31日。話がとんとん拍子に進めば移籍はそれまでに成立するだろうし、オフに持ち越される可能性もある。田中の今後からいよいよ目が離せなくなった。