サッカー中継解説に違和感…松木の相棒ゴン中山が機能せず
が、引き分けたシンガポール戦では、「よーし、いいボール上がるぞ~」「あー!」と解説ではなく応援目線になり、点が入りそうで入らない後半は「サイド! サイド! サイド!」「今度は右から!」「ファウルだよ今の!」と監督目線の独り言と化した。熱い人だなぁ。これぞ松木節。
ところが、もうひとりのゴンが松木の子分みたいで気になる。途中から「サイド、サイド、サイド、ですね」と同意したかと思うと、松木が「(シュートを)打ってほしかったぁ!」と言うと、ゴンは「そうですね!」とイエスマンと化してしまった。
解説を2人置くのは違う目線で意見を言ってもらうのが本来の目的なのに、ゴン、同じじゃ意味ないだろう。
日本はどのスポーツでも“先輩の解説者を立てる”という無難な態度が見られる。しかし、落合(元中日監督)は解説者時代、同席の先輩にかまわず持論を展開したものだ。解説は男子の勝ちだが、解説者は男女とも人選に工夫が必要。果たして、松木の“相棒”にはだれがいいのか。
(作家・松野大介)