「自分自身の型を持て」 決定力不足露呈の代表に釜本氏が提言
■「特効薬はない」
それにしても、日本はゴールが遠かった。
前半のFW川又、永井、宇佐美の決定機が決まっていたら、その後の試合展開は変わっていたはず。後半30分すぎ、MF柴崎が右サイドからのパスをシュートしたが、ゴールの枠を大きく外した。正確なキック力が持ち味の柴崎にしては、考えられないようなミスだった。
決定力不足を解消するには、一体どうすればいいのだろうか?
残念ながら特効薬はない。何よりもシュート練習に汗を流し、「ここからのシュートだったら誰にも負けない。絶対に入れてみせる」という<自分自身の型>を持って欲しい。こうしたことの積み重ねが、高い決定力となってハネ返ってくる。
選手たちには、ハリルホジッチ監督に高評価されたいと思うあまり、自分の持ち味をアピールすることを優先した――という思いはなかったか。
北朝鮮戦のようなフィジカル勝負の場合、小手先の技術で局面を打開しようとしても、そうそううまくはいかない。泥くさいプレーでいい。まずは「勝利する」ために何をなすべきなのか?
次戦の韓国戦(5日午後7時20分キックオフ)では、ファイトする日本代表を見せて欲しい。
(釜本邦茂/日本サッカー協会顧問)