不振柳田は代役だった ソフトB優勝会見で封印された“事件”
「さすがに『試合に出ていない選手は無理です』と断られました……」
こう言って放送関係者が肩を落とす。
毎年恒例となっている、日本一チームの優勝会見。29日に日本一を決めたソフトバンクは工藤監督以下、MVPを獲得した李大浩らが出席した。
冒頭の関係者が言う。
「われわれがお願いしていたのはキャプテンの内川なんです。なにせ、今シリーズで活躍した選手は助っ人と脇役ばかりと、地味な顔ぶれでしょう。内川は祝勝会に出席するため、この日、福岡から東京入りしていた。そこでぜひにとお願いしたんですが……」
当たり前だが、試合に出場した選手を差し置いて、1試合も出ていない選手を優勝会見に出す球団などまずない。日本シリーズ初戦当日に骨折が判明し、涙をのんで欠場を決めた内川でも例外ではないだろう。そこでテレビ各局は「代役」として柳田を指名した。ある球団関係者は「本人は相当渋っていた」と、こう続ける。
「柳田は普段から『自分は野球人』と言ってはばからない真面目な男。今シリーズは19打数3安打2打点と、結果を残せなかった。そんな自分が優勝会見に出るのは筋が通らない、というわけです。テレビ局には『一応、本人に話は通してみる。会見中、ずっと仏頂面でも、それはそれで仕方ないと思ってください』とは伝えましたが……」
派手さを求めるテレビ局の言い分もわからないではないが、常識でいえば、球団に理があるのは言うまでもない。